ARCHITECTS' concept

人にやさしく、自然にやさしく
窓回りから考える家づくり

天窓(トップライト)は 「光」 と 「風」 の効果を狙って採用しています。海も見え、濃い色が目に入ることが多い、という本事例の2階では、強い光が入っては目が疲れると考え、壁面に反射させて光がふんわりと広がる気持ちのよい雰囲気を演出しました。一方、風は出入りのバランスが重要で、崖下から吹き上がってくる風を室内に導くため、ベランダの床もスリットにしています。ベランダからの風を反対側上部の天窓(トップライト)から抜くことで、効率的な通風をおこなっているのです。

きちんと温熱環境や通風を考えた家なら、どうしてもエアコンが必要となる期間は、1年で通算1週間程度です。その短い期間のためだけに、家中にエアコンをつけるようではもったいないと思います。むしろ省エネ・環境対策としては、室内が屋外とつながる部分である窓回りにこそお金をかけたいものです。

その点、開閉ができ、ガラスの性能も高いなどの機能性をもつベルックスの天窓(トップライト)は、人に気持ちよく、自然にもやさしい建築をおこなう上で、有効なツールです。また、木枠を用いるなどの意匠性の高さも大きな特徴だと思います。私のドイツの実家もベルックスの天窓(トップライト)を使っていますが、これまで問題がおきたことはありません。そうした体験も、ベルックスを使い続ける理由となっています。
OWNERS' impression

のんびりできる家
思っていた以上の心地よさです

この家の設計を依頼するにあたっては、夫婦2人でお互いの居場所が分かる 「気配のする家」 にしてほしいことと、のんびりできる家にしてほしいことをお願いしました。

天窓(トップライト)は、当初、私たちの発想にはなかったのですが、暮らしてみるとその効果の大きさを実感しています。そもそものんびりできる開放的な家ですが、リビングの光がきれいで気持ちいいですし、風がぬけ、料理していても外の景色がよく見え、寝ながら満月を見られるなど、思っていた以上の心地よさです。

2人ともエアコンが嫌いなので、空調設備は基本的に床暖房だけです。それでも、夏場も通風だけで十分快適に生活できています。海沿いの風通しのよいマンションから越してきましたが、床面積は広くなったのに、月々の光熱費はむしろ下がっているので、天窓(トップライト)の省エネ効果も感じています。


photo: 土井文雄