友達にすすめる

 
Home > Japan > プロのお客さま > ニュース&インスピレーション > ニュース > International VELUX Award 2012

International VELUX Award 2012

学生の皆様へ

IVA2012 (International VELUX Award 2012) の登録受付が3月1日で終了いたしました。登録総数1467チーム、国際コンペということで69カ国からの応募となりました。

IVA2012のテーマは“Light of Tomorrow (明日への光)”、2004年の第1回開催より当コンペのメインテーマです。審査では建物における自然光の領域を広げることを主題とし、意匠性、機能性、持続可能性や、建築と外部環境の相互作用に照らしてアイデアとプレゼンテーションが評価されます。

応募された皆様のご健闘をお祈りいたします。


応募プロジェクトの提出期限は5月7日となります。今後のスケジュールなどご確認ください。(3月1日までに登録したチームのみ) 
スケジュールについて  受賞について   審査について

公式サイトでは過去の上位入賞プロジェクトなどを閲覧できるほか、質疑応答もおこなっています。詳しくは IVA 2012 公式サイトへ。
IVA 2012 オフィシャルサイト




IVA2010にて審査員を務めていただいた貝島桃代氏の審査後のインタビューを紹介いたします。
(英語原文対訳)

IVA2010に見た応募プロジェクトのクオリティーについてどう思われますか?
貝島氏: 最終選考に残ったプロジェクトは皆、高いビジュアル・クオリティーを持ち、同時に光という主題について素晴らしい考察がありました。選考に洩れたプロジェクトにもアイデア自体はとても興味深いものもありましたが、例えば、説明や画像から本当に理解するのが困難であったりしました。とは言え、提出された様々なプロジェクトがとても面白く、コンペによって学生たちが自分たちのアイデアを広げるいい機会となったのではないかと思います。

優勝プロジェクトを決定づけたのは何でしたか?
貝島氏: 私個人としては、パブリックな空間に重点をおきました。光は個人的あるいは占有される光だけでなく、ずっと広い視野においてパブリックな役割に広げうるものです。上位3プロジェクトは全てこの点において様々なアプローチを試みていました。2つは街中のスクエアやマーケットプレイスを扱い、人々が共有する光、都市の光を与える屋根が架かるプランでした。3つ目のプロジェクトは"Gap Space" 挟間の空間というタイトルで、2つの壁に挟まれた空間とそれぞれの壁に設けられた窓を扱っていました。この方法では、壁の裏側にあるプライベート空間を照らす光と表側のパブリック空間を照らす光を同時に扱うことができます。

コンペに参加した学生にとってベネフィットがあったと感じられますか?
貝島氏: 私自身学生だった頃たくさんのコンペに参加した経験から、アイデアやビジョンを表現することはよいことだと感じていました。そしてまた、このような賞は学生にとってアイデアを対外的に表現するチャンス、機会と責任を与えてくれると思います。機会と責任の間には、将来プロの設計者として働く時にもつ緊張感があります。ですから、このような楽しい方法でこの緊張感を味わい、それと向き合う練習ができることが良いのだと思います。

今日の学生が持つ強さや意欲を感じることはできましたか?
貝島氏: プロジェクトには地域に強く関連し、都市問題の解決をアプローチとしたものがありました。私は通常設計士にとって、これら地域への関心や社会通念とそれを建築に反映させることの方が、技術や意匠だけを凝らすより大切だと考えています。そういった観点から、このような国際コンペでは、学生たちが選んだ土地を訪れることも、彼等から話を聞くこともできないので、プロジェクトの定義する問題や対案について明らかに知ることが困難なことがあり、私たちは時折彼らが本当にしたかったことを読み取れないことがあります。
可能であれば、教授や先生が学生を助けてプレゼンテーションにおけるこのような部分を強めてあげられると良いかもしれません。なぜなら、個人的にはこれらの骨組みをプロジェクトごとにきちんと説明することが、解決すべき地域の課題や問題を審査するものへ理解させるためにとても重要だと思うからです。将来的に、一般のプロジェクトそれぞれにおいてもこのような骨組みを見出すことがより重要になっていく筈です。

自然光/昼光は土地によって変化するため、まさに地域特有である筈ですが、プロジェクトに取り組む中で、いつも1つの空間と自然光/昼光を結びつけて扱うことは自然に行えることでしょうか?
貝島氏: 光には文化的要素があり、地域や緯度、季節や時間に関わる社会的要素があると私は思います。日本や他のアジア諸国のプロジェクトが、ヨーロッパのものと大きく異なる方法で光を扱うことは明白です。アフリカ人やアメリカ人はまた違ったアプローチをする筈です。こういった地域的な光の経験則がいつもプロジェクトで十分説明されているとは言えません。気候についても同様です。日本ではここヨーロッパと違い夏にはすごく高温多湿になります。しかし、もし日本に行ったことがなければそれを理解することはできないかもしれません。

他の審査員との協議で面白かった事はありますか?
貝島氏: 審査の協議はいつも面白く、新しいアイデアを与えてくれます。今回は大きな文化的違いに直面することもありまいした。私にとって即理解できるプロジェクトが、なぜ私にとって(この場合アジア人として)興味深いかを他の審査員に説明しなければなりませんでした。そういったことが、違う文化的背景を持つ他の審査員たちとの協議を面白いものにしていたと思います。

IVA2010の参加者や、将来IVAに参加する学生に向けてメッセージはありますか?
貝島氏: 20世紀はとてもビジュアルな世紀で、ビジュアル媒体がかつてないほど建築に大きな影響を与えました。そして、建築における光もビジュアルなものとして扱われてきました。しかし、光にはそれ以外にずっと多くの要素があります。湿度や雲、あるいは日常的な地域の気候などの状況とあいまった自然光/昼光の時間的移ろいや、文化的、地域的違いなどです。このような自然光/昼光のもつ社会や行動、文化における地域的な違いからくる影響を見出し、建築/プロジェクトで扱っていくことが興味深いことではないでしょうか。そうすることで、特に都市建築に全く新しい性質を持たせることができると思います。もし、将来学生たちがこのような分野を開拓していたなら私はうれしく思います。



IVA 2012 オフィシャルサイト
International VELUX Award は2004年より隔年で開催されている学生を対象とした国際設計コンペです。
建築を学ぶ世界中の学生達が、自然光というテーマを模索することを奨励するもので、次世代の自然光利用を広い価値観と実験的手法で挑戦するプロジェクトを評価します。
 
自然光と建築は、永遠に関連性の高いテーマですが、自然光の計画は複雑で取り組みにくく、完全に理解して計画するのが難しいものでもあります。このため私たちは、学生が自然光の特徴についての実験や考察に興味や意欲を持ち、持続可能な未来に向けた新しいアイディアやアプローチを提案してほしいと考えています。
SWF File
XML File