ARCHITECTS' concept
和室やギャラリーを優しく照らす
天窓（トップライト）による光の演出
本事例は、敷地の西隣に生産緑地が広がっています。そこで、2階にLDKと和室を配置し、大きな開口部から緑豊かな景色を楽しめる贅沢な空間をつくりだしました。
建築主は、家族全員が絵画や書を趣味とする芸術一家で、作品を飾るスペースを要望されました。そこで、建物中央を貫く長い玄関土間と、そこに続く階段回りをギャラリー空間とし、上部に天窓（トップライト）を設置しました。天窓からの光は2階和室の障子や土壁に受け止められ、1階玄関の土間にまで届きます。
天窓（トップライト）はガラスを選ぶことで、入ってくる光をシャープな光にも柔らかい光にもコントロールできます。本事例では光を拡散させ、柔らかな光が入るようにしました。上から注ぐ光が、白く塗られた障子の横桟や土壁に当たって微妙な陰影を生み出し、障子を透かして和室にもほのかな光を伝えます。このような光の演出も、天窓（トップライト）ならではの手法だと考えます。